【数学】最小値問題で相加相乗平均が使える条件
数学の雑学メモです。
よく最小値を求める問題で相加相乗平均を利用する解法がありますが、かつて腑に落ちずに使っていたんですよね。
(a+b)/2 >= (ab)^(1/2)
あくまでも相加平均のほうが相乗平均より値が大きいということを示す式にすぎません。相加平均の最小値が相乗平均と等しいときとは限らないのです。
一般的な話だと相加平均(a+b)/2の最小値は相乗平均(ab)^(1/2)と等しくないときが最小値になるケースだってあるでしょ。相乗平均がググっと落ちていく曲線なら、落ちた先のほうで曲線に接しずに相加平均が最小になる位置が考えられるという発想です。
この理論は合っています。
なので最小値問題には万能に使える訳ではなく条件があります。
それは相乗平均が定数であるということです。
「x + 1/x」の最小値は?みたいな問題です。
上記の例だと相加平均を(x + 1/x)/2とおいてあげると相乗平均は1に固定され相加平均の最小値と言えます。
回答時は等号成立時のxが存在することも確認して、最小値を確定させます。
(a+b)/2 >= (ab)^(1/2)
※(ab)^(1/2)が定数であれば、(a+b)/2の最小値となる。